
「ああ探偵事務所」 がその探偵事務所の名前です。電話帳の一番最初に掲載されています。ご依頼がある方はぜひお電話を!
| 作品名 | ああ探偵事務所 |
| 作者 | 関崎俊三(かんざきしゅんみ) |
ああ探偵事務所のネタバレ
ああ探偵事務所の探偵、妻木(フルネームは明かされていません)。推理大好きなシャーロキアンですが、決して「名探偵」ではなく「迷探偵」です。文章を書くのがうまいから、とOLの涼子をワトソン役にして、難事件を鮮やかに解決・・・するかどうかは読んでのお楽しみ(全然ネタバレになってないw)
出会い
OLをやっている井上涼子。刑事をやっている兄が勤務中に行方不明となり、警察に問い合わせするも芳しい返答が得られず、電話帳の一番最初に載っていたから、という理由で「ああ探偵事務所」に訪れます。
探偵の妻木は片目が髪で隠れていて思わず「鬼太郎・・・」と思ってしまう涼子。そして彼の推理も的外れで依頼をやめようかなと思う涼子でしたが、断りきれず依頼する羽目に。
お兄さん探し
2日間コース、必要経費は無料、という破格のサービスで依頼を受けた妻木、早速涼子の兄探しを始めます。と言っても推理力ではなく行動力や人脈を使って依頼を解決している妻木。聞き込みの結果、涼子の兄は勤務中に指名手配犯を発見、尾行していたことがわかります。そして何らかの事件に遭ったと推測。そしてとあるビルの屋上でお兄さんの遺体を発見。しかしすぐ警察には通報せず、犯人をおびき寄せ痛い目に合わせます。その際、犯人がお兄さんから奪ったと思われる銃で撃たれますが、偽装用に準備していたたくさんの名刺に弾が命中、難を逃れます。
しかしやり方が危険だ、と最終的には警察官に叱られてしまうのでした。
お見合い
兄亡き後、母からお見合い話を持ち込まれた涼子。しかしその相手の職業が刑事だったため、気がすすまない。どう話せば母を傷つけずに断れるか相談するため「ああ探偵事務所」を訪れます。が、話を聞いた妻木「この相手の弱点を探せばいいんですね。あなたのお母さんが卒倒してしまうほどの! やりがいある仕事だ!」と変な誤解をしますが、結局依頼をする羽目に。
涼子のお見合い相手、松本の素行調査の結果、彼は暴力団に狙われていることがわかります。妻木はそれ以外はいい人だからお見合いだけでもしてみたらどうか、と勧めますが、涼子はいつ死ぬかわからない刑事の妻としてやっていける覚悟がない、と打ち明けます。その結果、妻木が涼子の恋人のフリをしてお見合い場所に乱入する、ということになりました。
果たしてお見合い当日、会場へ向かう途中で妻木は松本を狙っていた暴力団の二人と遭遇します。格闘の結果、どうにか二人を倒し、大ケガをした状態でお見合い場所へ現れますが、そのまま倒れてしまいます。
助手になる
結局お見合いは破談となります。ケガをした妻木は文字をかける状態ではなく、報告書が書けません。しかし「報告書を提出するまでが仕事なので報酬は受け取れない」と言い張ります。見かねた涼子は「じゃあ私が書きますよ」と言って代筆するのですが、それを見た妻木、「自分が書くよりいい報告書です、これから私のワトソン役になってくれませんか?」と涼子に提案します。平日はOLという仕事を持つ涼子「時間のある時なら・・・」と条件付きで助手となることを承諾するのでした(しかもボランティア。バイト料はもらっていない)。
ああ探偵事務所の感想
妻木の迷探偵ぶりが素晴らしいです。コナンくんのように頭脳で解決するのではなく、行動力や人脈、聞き込みといった、通常の探偵が行っているような、地味というか基本的なやり方で解決してくのがいい。しかし警察が大嫌いなので遵法精神が少々欠けていて、違法行為をすることに躊躇いがない。でもそれは依頼者の安全を守るためなので本人は全く懲りていません。
ひとつ疑問なことがあります。涼子さんのお兄さんです。お兄さんは警察官で、おそらく警ら中に指名手配犯を見つけ尾行を開始したと思われます。通常、パトロール中にそういう事態が発生したら所轄の警察に連絡し、応援を頼むはずです。どうして一人で尾行したんですかねぇ。「ハコヅメ」の川合ちゃんでさえ一人では対処しないでしょう(指名手配犯を確保するというオイシイ仕事をあの藤部長が逃すはずがない)。おそらくこの件は上層部で問題になり直属の上司は報告書の提出を求められたでしょう。
と、真面目に突き詰めるとこういう考え方になるわけですが、ここは漫画、フィクションなので目をつぶりましょう。
ちなみに「ああ探偵事務所」は「毛利探偵事務所」と同じで全く流行っていません。ちがうのは毛利小五郎が飲んだくれているのに対し、妻木はファミレスのアルバイト等で事務所の家賃を稼いでいること。きちんとお金を自力で稼ぐという自覚があるので、探偵業における不法行為も許せてしまいます。
妻木さん、人間としては少々欠けているところもありますが、正義感もつよいし、探偵としても紆余曲折ありながら解決に持って行ってしまうので結構優秀なのだと思います。
なかなか魅力的な作品なので、ぜひご一読を!


